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名古屋学芸大学創立10周年記念事業
講演とシンポジウム 「今、共食を考える」 (主旨と概要)

 共食(きょうしょく)は今、日本中で食育のキーワードの一つです。国の第二次食育推進基本計画の重要課題3本の1つになり、5月末に公表された内閣府の「食育ガイド」でも、大きく取り上げられ、関心が高まっています。

 しかし、疑問も多くあります。共食をどう捉えるか。心身の発育・発達に重要だといわれるがその根拠は。成人や高齢者の健康づくり、人間関係・生きがいの向上に関連が深いといられるが、どのような条件下で良好な関係が作られるのか等です。

 これらについて十分な理解をした上で、どんな共食が良いか、どのように共食の場を確保するか、作り出すか、食環境を育てたら良いか等について、生理レベルから地域実践レベルまでを見通しながら考え合うひとときを企画いしました。

 一般論としてだけでなく、自分(たち)自身の日常生活や活動に引き寄せて、考え合うことも期待しました。"共食"をめぐって各界の第一人者の方々が、この会に賛同してくださり、充実した楽しい会になりました。


  • 講演者の小泉英明氏

  • 講演の風景

  • 井形昭弘学長

プログラム

特別講演 : 脳は "いっしょの行動" で育つ

【講師】
小泉英明 (株)日立製作所フェロー(役員待遇)・理学博士「脳科学と学習・教育」分野の世界的な研究者。
「脳科学と学習・教育」分野の世界的な研究者。

【座長】
井形昭弘 名古屋学芸大学学長・医学博士
専門は神経内科学。高齢者福祉・尊厳死分野の第一人者です。

シンポジウム : 共食で、あたたかい食育を

【発言1】
清野富久江(内閣府食育推進室参事官補佐・医学博士)
共食に何を期待しているか -「第2次食育推進基本計画」・「食育ガイド」から

【発言2】
足立己幸(名古屋学芸大学健康・栄養研究所長・保健学博士)
共食がなぜ注目されているか -40年間の共食・孤食研究と実践から

【発言3】
上原正子(愛知みずほ大学短期大学部教授・管理栄養士)
学校で、共食を重視した食育をどうすすめたらよいか -愛知県内小学生調査から

【発言4】
”共食の場づくり”実線報告
1) 子育てコミュニティカフェで
  ポカラポット日進店 食育マネージャー 管理栄養士 田代晴子
2) 高齢者たちの「仲間の家」ふれ合いサロンで
  名古屋市北区 清水なかまの家 近藤京子
3) 子どもたちの”夢を支える”食の共有
  名古屋学芸大学管理栄養学部准教授 塚原丘美

総合討論: