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安全衛生と品質管理に関する勉強会 通算第30回(1/31土)のご報告

 平成27年1月31日(土)10時~13時、本学図書館5階多目的室にて通算第30回となる記念の勉強会を開催しました。

 講師は日本ハムファクトリー株式会社 品質保証室長の宇都佳裕氏にお越しいただきました。テーマは「食肉加工における品質保証と品質管理」でした。参加者は36名(学生24名、社会人12名)と通例より多くの参加者が集まりました。

 はじめに宇都講師の自己紹介があり、続いて「日本ハムファクトリーの概要、事業領域」、「食肉製品の歴史」、「食肉製品製造の概要」、「HACCPによる品質管理」、「品質保証と品質管理」について解説くださいました。専門的なこともユーモアを交えながら分かりやすくお話し下さいました。参加者も講師に質問したり、意見交換や発言をしたりと積極的でした。

  勉強会後半では、参加者同士でグループを組み、「事例に基づいたディスカッション」を行いました。品質に関連する問題について、自分と他メンバーの判断と考え方の違いをディスカッションしました。答えのない問題もあり、参加者からは自分とは違う立場、職業の人の意見を聞けて良かった、勉強になったと好評でした。

  最後に、総合ディスカッションとして参加者に質問や感想を述べてもらいました。

【後日参加者から提出されたレポートより(抜粋)】

  • ハムの歴史の話をきくと、発色剤などが使われている理由がとても納得できました。HACCPについてや、生菌数を使用した検査についてのお話をきき、授業で学んだことがどのような所で必要になるのかがわかりました。また、スーパーでお金を払うことで安心も買っている、という言葉が印象的でした。
  • 製造工程の途中で添加物を加えることで、見た目を良くしたり、保存性をあげたりしていることがわかったので、これからの商品選びでは、無添加にこだわる必要はなく、むしろ添加されることで起こる利点を意識して選びたいと思った。また、品質管理も徹底されていて、HACCPによる管理もされているので安心できると思った。危害をゼロにすることは難しいけれど、最小限に抑える努力や取り組みはされていると知り、衛生面において信頼できると感じた。
  • 今回の勉強会で、食品添加物である発色剤に対する、一般の主婦や社会人の人々の印象があまり良くないものであるということを感じた。これから、その安全を伝えていくにはどうすればいいか考えさせられる勉強会となった。また、どのようにして品質が守られているのか知ることができたため良い勉強になった。
  • 大手の企業の方から直接お話を聞くことができたこと、初めて話す人とのディスカッションはとても勉強になりました。私自身の意見を持ち、他人と情報交換するのは普段なかなかできることではないので、とても良い経験になりました。今回勉強会に参加して、楽しく学べたことが一番よかったなと思いました。
  • 最後のディスカッションは人によって様々な意見や考え方があり、事例が起こってしまった際どのように対応するのか判断する人によって、対応が変わってしまう点に改めて品質管理、衛生管理の難しさを実感致しました。また、このような勉強会は管理栄養士を目指すに当たりモチベーションアップやとても良い刺激になるのでまたぜひ参加したいです。
  • 今回の勉強会において、ディスカッションの問題は自分の工場でも起こりうる可能性がある問題もいくつかあったので、様々な意見を聞くことができ大変参考になりました。また、亜硝酸等の食品添加物について、食品添加物=悪いと決めつけるのではなく、正しい知識を知ることが重要だと感じました。