今、18歳人口の減少、全国的な大学入学定員の充足率の低下という状況の中で、大学を取り巻く環境は一段と厳しくなっています。このような中で、大学はいかに独自性を出し、自らの方向と特色を社会に発信することができるかが、今後の発展を占う試金石ともいえます。
そのためには2つの力、新しい息吹を吹き込む力と内部からの改革する力が必要であります。新しい息吹のひとつに、2018年度開設した「看護学部」があります。国立病院機構名古屋医療センター附属看護助産学校の本学への移行により立ち上げたものです。これは本学の医療分野への新たな挑戦であります。名古屋学芸大学の特徴ある3学部に、より鮮明な特色を持つ学部が加わることになりました。この新学部実現の過程が名古屋学芸大学に新たな進化を生み出します。
今まで3学部の間で行われていた「人間の衣食住」に関わる協同作業、共同研究を、さらに看護学部を含め、「人間の健康な生活」を柱とした、地域の企業、自治体、学生、教職員を含む協働作業・連携事業として発展させることができれば、本学の建学の精神である「人間教育と実学」を、大学の教育と学生生活の中により具現化できると考えます。
そのためにも、自治体や企業との連携協同事業の取り組みの窓口を一本化し、広く情報を共有化することが必要と考え、「地域連携推進研究機構」を立ち上げました。より強い各学部の特徴と専門性を背景に、学生、教職員の行動指標として「地域に学び、人と結び、人を支える」を前面に打ち出すことこそが、これからの名古屋学芸大学の方向であります。
これらの力が本学を地域から、「世界にはばたく」大学に発展させると確信しています。
学長
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