社会情勢の変化を受けて、人々の価値観や生活様式が多様化する一方で、人間関係の希薄化、地域におけるつながりの欠如など、子どもの発達に欠かせない家庭や地域、学校等の連携や補完が必ずしも十分な状況にはありません。こうした現状を踏まえ、本研究科では、子どもを慈しみ、守り、育てることができる豊かで活力ある人間性を育てるとともに、子どもの発達と支援に対して長期的・総合的な視野を持って貢献できる高度な専門的職業人の養成を目指しています。
本研究科では、幼児保育、初等教育領域に係わる高度な専門的職業人の養成するための「幼児保育・初等教育分野」、学校保健、健康教育領域等を担う高度な専門的職業人の養成を目指した「学校保健・健康教育分野」と、学校現場で必要な子どものこころの成長と心理学に関わる高度な知識を有する専門的な職業人の養成する「心理・学校教育分野」に区分し、教育・研究を深めることを教育課程の基本として「子ども」に関わる諸分野の体系的なバランスを考え、理論的・実証的及び実践的・臨床的アプローチを通して学ぶことができるようをカリキュラムを編成しています。これらにより、「子どもケア」の全体像を体系的に修得し、多面的な子どもの発達に対処できる専門的な力量を培っています。