ワークショップ

実務者のための栄養ケアマネジメント研修会(2015年)
-栄養ケアプロセスをマスターする!-

主催

名古屋学芸大学健康・栄養研究所

プログラムリーダー : 塚原丘美 名古屋学芸大学健康・栄養研究所 主任研究員
実行委員 : 立花詠子 名古屋学芸大学健康・栄養研究所 研究員
: 畠山桂吾 名古屋学芸大学健康・栄養研究所 客員研究員

主旨・目的

 人に対する栄養管理はこれまで「栄養ケアマネジメント」の流れに沿って行われてきた。この栄養管理の概念を国際基準に標準化させた「栄養ケアプロセス」が提唱され、我が国もこの管理方法を取り入れることになった。そこで、数年前より日本栄養士会を中心に「栄養ケアプロセス」の研修会が全国で開催されている。しかしながら、一度の講義等では理解することが難しく、ワークショップ等を取り入れた実践的な研修会が望まれている。そこで、実務者を対象としたより実践的な研修会を開催した。

参加者

管理栄養士実務者 20名 
(職場:病院、クリニック、高齢者福祉施設、小学校、集団給食施設など)

開催日・場所

開催日:平成28年2月21日(日)
開催場所:ウインクあいち

内容

9:30-10:00
受け付け
10:00-12:00
講義:栄養管理プロセスとは -栄養診断-
(講師)名古屋学芸大学管理栄養学部 教授 塚原丘美
栄養診断を中心に「栄養ケアプロセス」を解説し、簡単な症例についてPES報告を作成する練習を行なった。いくつもの症例をこなすうちに、少しずつ理解でき、作成に要する時間は短くなっていった。
12:00-13:00
休憩
13:00-17:00
演習:栄養ケアプロセスの流れに沿って具体的な症例の栄養管理を検討
4名程度のグループに分かれ、グループ討議と発表・解説を繰り返しながら進行した。経験年数の違うグループメンバーであったが、うまくコミュニケーションをとりながらディスカッションできた。
最後は症例を読むところから始まり、結論のPES報告、栄養介入、モニタリング計画まで一気にこなせるまで力を付けることができた。

まとめ

 終了前に行なったアンケートより、栄養管理プロセス全体、栄養診断、PES報告書などについての理解度が約3割から約8割へ高くなり、この栄養管理方法を良いものとして捉えている者がほとんどであった。研修会の内容については、講義と演習の組み合わせについては満足度が高かったが、演習の時間が足りないという声が多く、もっと学習したいと希望する者も数名存在した。経験年数や職種を揃えずにグループ分けを行なったこともあり、新しい考え方などを聴き、お互いに刺激し合うグループダイナミクスが期待される方法であった。