ワークショップ

名古屋学芸大学健康・栄養研究所 ワークショップ
「実践につながる魅力的な教材作成と評価」(2013年) 第1回

テーマ

教材作成の基礎“教材作成に大切なこと”

日時

平成25年10月12日(土) 9:00~17:00

場所

名古屋学芸大学管理栄養学部 124教室

講師

足立己幸 氏(名古屋学芸大学健康・栄養研究所 所長)

指導

塚原丘美 氏(名古屋学芸大学管理栄養学部 教授)         
安達内美子 氏(名古屋学芸大学管理栄養学部 専任講師)

プレゼンテーション1

現在職場で実際に使用している媒体(教材)、あるいは使用しようと考えている媒体(教材)について、参加者全員が発表した。これまでの使用方法、問題点、どのように改善していきたいか等について、事前に提出したワークシートを基に説明した。栄養教諭らは食育授業で使用する教材、給食室前に掲示する食育ポスター、給食の時間の5分程を利用して行う食育指導で用いる教材などを今回の題材とした。一方、病院栄養士らは集団栄養食事指導で用いるパワーポイント資料、個人栄養食事指導で用いるリーフレットとワークシート、医療スタッフを対象としたNST(Nutrition Support Team)に関するe-learning教材であった。どの指導媒体もどこの施設でも見かけるようなものであり、使い勝手を良くしたい、見た目を洗練したい、耐久性を高くしたい、内容を充実させたい等の目標があった。

テーマに関する講義

講義は“教材とはいかにして作り上げられるものなのか”について、これまで作ってこられた教材の実例を挙げて講義していただいた。大切なことは、支援者がだれで、学習者がだれで、学習者がどうなることを目標としているのか、を明確にすることである。特に対象の学習者をはっきりさせておかなければならなく、環境や興味、知識のレベルなどが分析されていなければならない。また、教材の目的も、知識を増すことなのか、何かができるようになることなのか、新しく興味を抱かせることなのか、新しく行動を起こさせることなのか等、明確にしておかなければならない。

グループディスカッション

栄養教諭チームと病院栄養士チームに分かれて、今回題材とする教材について、前講義の内容を踏まえて、みんなで意見を出し合った。ファシリテーターとしてスタッフが進行役を務めた。実際に職場で使用している教材だけあって、実践的な問題点が数多く浮かび上がってきた。

プレゼンテーション2

グループディスカッションで話した内容について全員が発表した。どの参加者も「教材のターゲットが曖昧であり、そのために目標も明確にされていなかった」と反省することになった。ターゲットをしっかり分析し、教材によって知識・行動レベルをどの段階まで上げるのかを決めることから教材作りは始まる。また、教材は学習者が使うものであり、支援者が一方的に説明するためにあるべきでないなどの気づきがあった。次回までの修正点についても発表し、後日事後ワークシートを提出した。